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丸紅保証書偽造事件(上)

丸紅の支払い保証書を偽造して400億円集めた創薬ベンチャーの子会社

 金融界を駆けめぐっていた大手総合商社・丸紅に絡む大型詐欺事件が火を吹いた。各紙は3月29日、東証マザーズ上場の創薬ベンチャー、LTTバイオファーマ(東京・港)の100%出資の子会社、アスクレピオス(東京・中央)の詐欺事件を報じた。

 アスク社の役員らは、丸紅の支払い保証書を偽造して複数の投資ファンドや個人投資家から400億円の投資金を集めた。しかし、償還の見通しが立たないまま焦げ付き、米大手証券のリーマン・ブラザースは約240億円が回収不能になったという。

 偽造が発覚したのは3月19日。アスク社が東京地裁に自己破産を申請。アスク社は匿名出資組合を通じて投資家から集めた資金を医療機関に貸し付ける医療機関の再生業務が主な事業だった。

 親会社のLTTの発表によると、償還予定だった5億5,000万円が匿名組合の資金不足で投資家に返せず債務超過に陥ったのが原因。負債は52億7,000万円。償還期限が過ぎても資金の支払いがなかったため、投資ファンドが丸紅に確認。投資話が架空と判明したのである。

LTTの創業者は皇室につながる名門一族

 舞台となったLTTは、世間的にはなじみはないが、民主党のマドンナといわれた水島広子・前衆院議員(40)のファミリーが経営する会社といったほうがわかりやすい。彼女は2000年の総選挙で栃木1区から出馬。自民党の大物、船田元氏を破って初当選。1年生議員ながら、マスコミ出演が相次ぎ、代表質問に立つなど話題をさらった。05年9月の郵政総選挙で落選した。

 水島ファミリーは華麗なる一族として有名。広子・前議員の祖父・水島三一郎氏は東大名誉教授で文化勲章受賞者(分子化学)。祖母・水島勅子氏は美智子皇后の父である正田英三郎氏の妹。皇室につながる名門なのだ。

 一族の顔ぶれは医学部教授や研究所所長がずらり。水島広子・前議員も慶応大医学部、同大学院を卒業し、精神科医として母校の講師を務めている才媛だ。父親の水島裕氏(74)は元参議院議員で聖マリアンナ医大名誉教授。その裕氏が、聖マリアンナ医大で発足した研究所を母体に、03年1月に医薬品開発を目的に設立したのがLTT。04年11月に東証マザーズに上場を果した。

 しかし、創薬の成果を上げることができず業績は低迷。その時、登場してきたのが井筒大輔氏(35)である。梁山泊グループによる株価操作事件で、2月13日に梁山泊グループ代表の豊臣春国容疑者(57)とともに逮捕された佐藤克容疑者(32)が社長を務めていた東証マザーズ上場のアイ・シー・エフ(現オーベン)の創業者だ。06年9月、水島ファミリーの資産管理会社で、筆頭株主の水島コーポーレーションと創業者の夫人や長男が売却したLTT株をまとめて取得した。

ICF元社長らが逮捕された件で

ICF事件は弘道会問題?

アイ・シー・エフ不正株式交換、不自然な買収15社

アイ・シー・エフ疑惑、渦中の榎本大輔氏アメリカ逃亡説

起訴状の受理について

ICF元社長、元暴力団幹部ら4人を起訴 証取法違反

元社長らと法人を告発=ICFの虚偽公表-監視委

梁山泊グループによる相場操縦事件(上)

梁山泊グループによる相場操縦事件(下)

 井筒氏への株の売却に反発した稲垣哲也社長(61)が辞任。ゼリア新薬工業で研究開発本部長を務めた稲垣氏は新薬開発の中心人物。同時に創業時からのメンバーも去っていった。創業者の水島会長が社長を兼務した。

 井筒氏が水島氏に指南した業績向上の秘策が株式交換方式によるM&A(合併・買収)である。株式交換方式では現金なしで買収でき、買収先を連結決算に組み入れることで、業績の飛躍的アップが可能なのだ。水島氏は、このマジックに飛びついた。

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